「ようこそ 杜王町へ」の話

4部の最終話のサブタイトルが「さよなら杜王町ー黄金の心」で、再び読者が杜王町に帰ってくる8部で「ようこそ 杜王町」と出迎えられるという流れがとても大好き。
一人の女の子が守り続けた杜王町があったからこそ、8部の杜王町へつながるんだと感じさせる。
たとえ世界が違ったとしても。
 
サブタイトルを見ると誰が発している言葉なのかなって考える。
「ようこそ 杜王町へ」は、康穂から定助への言葉にも聞こえるし、杜王町という土地そのものから定助の誕生を祝う言葉にも聞こえる。
吉良と仗世文から定助への祈りを託した言葉かも。
あとは、荒木先生から読者への8部の世界へようこそって言葉にも聞こえたり。
いろんな声が聞こえてくる、この1話のサブタイトルが大好き。
 
4部の1話のサブタイトルが「空条承太郎!東方仗助に会う」と、承太郎目線な訳で。
3部の1話サブタイも「空条承太郎」なので、承太郎はサブタイトルを掻っ攫いすぎている。
言ってみれば、承太郎も康一くんに「ようこそ杜王町へ」と案内されたわけだし、康穂も定助を杜王町の地上へ迎え上げるわけで。
「康」の漢字の意味を思うと、この物騒な杜王町で、心安らげる存在である2人にふさわしい名前だなと。
 
 
そんなことを考える、8月20日。

杜王町という土地が産んだ定助のイメソン

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