【The Bookの感想】
#jjba

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全体的な感想として、仗助たちを一歩引いたところから見れて面白かった。琢馬の目から見た、主人公の役割を背負っているときには見えなかった印象がわかるのがよかった。
あと、康一くんの視点以外から語られると杜王町の異質さがより際立つ。

生い立ち的にきっとあっただろうけど4部の時にはあまり感じさせなかった孤独の一片が丁寧に描かれていたのが好きだった。明るい人間の奥底にある孤独が大好きなので。根本は琢馬の孤独と同じなんだろうけど、その孤独にどう向き合ってきたかが道の結果なんだろうな。琢馬が自分の孤独を自分のスタンドで埋めるような生き方は、生まれながらのスタンド使いにとって分かれ道になる生き方だなと思った。スタクルに出会わなかった花京院とか。

以下箇条書き感想
・康一くんのワトソンさ。主に露伴先生と組んだ特に発揮されるけど、仗助と組んだ時にも、(4部でいうと承太郎とも)遺憾無くワトソンの役割ができる面白い男だな。康一、露伴のコンビでのミステリーとか見たいけど、露伴先生のヘブンズ・ドアーが無双しちゃうな(特に犯人はこの中にいる!系)...無双しないようなバランスが今回の事件ではちょうどよかったので凄いと思った。

・仗助の二面性。
「だが、正体を知るチャンスがあれば、それを絶対にのがさないだろうな」
個人的に意外な一言だった。多分4部本編では、仗助自身の内面について詳しく描写される機会が少なかったからかも。ジョセフとの初対面の際の葛藤や、人当たりの良い性格から、あまり変化を好まない穏やかなタイプだと思っていたので、このセリフのギラつき具合に引っかかったのかも。
逆にいうと、あの人以外のことは大体割り切ってるから今の仗助があるのかも。
仗助にとってあの人がどれほど大きな存在なのか知れたのが良かったし、実の父親があの人と同じような眩しい正義を持っていたことは仗助にとって救いだっと思う。ジョセフと会うのを躊躇っていた理由は、気まずい以外にも自分の中にある"あの人"を軸にした理想の父親像がブレることを恐れたからかもね。でも、その理想の父親像が思ってたものとは少し違うかも知れないけれど、裏切られなくて本当に良かったねと思う。

また思いついたら追加するかも。親友コンビの絆がより深くなってることとか、運命の話とか。ここら辺まだ上手く言葉で整理できてないので。close